ベイビュー・アセット・マネジメント

2017年度に向けて

2016年度の日本株式市場は上昇しました。前半は、個人消費の不振や円高による輸出の減速など景気に対する懸念から伸び悩みました。しかし秋頃から世界的な景気底入れと金利上昇の兆しが出始め、更に米国次期大統領に選ばれたトランプ氏の経済政策への期待から投資家心理が好転、一時は15,000円を割り込んだ日経平均株価も12月末には19,000円を回復し、年度末に向けて高値圏で推移しています。

ベイビュー・アセット・マネジメント(以下「当社」)の日本株式運用サービスにおいては、マクロ要因等が株式市場に与えるインパクトが大きくなり、大型株式を中心にファンダメンタルズが反映されない需給主導の相場展開が継続する中、佐久間康郎チームが運用する「Bayview日本株ロングショート」及び「アクティブ・プラス」の2016年度パフォーマンスは芳しくありませんでした。その為、2017年度のパフォーマンス改善に向けて抜本的な運用体制の見直しを行う方針です。

一方、岡橋功樹チームが運用する「ニュー・アルフェックス ロングショート」及び「厳選日本中小型株式」は、中小型株式を中心に銘柄選択効果を着実に獲得したことに加えて、機動的な株式エクスポージャー・コントロールも奏功し、業界屈指のパフォーマンスを達成しています。また「厳選日本中小型株式」については、運用残高が当初設定した上限額に達し、2016年度末に原則クローズ(新規募集の停止)となりました。尚、2017年度には、中小型株式を主な投資対象とする新たなファンドを設定予定です。

2016年度の米国株式市場も上昇しました。英国のEU離脱決定や米国大統領選挙への不透明感から投資家のリスク回避姿勢が強まり一時的に下落する局面もありましたが、米国の経済及び企業業績が着実に拡大する環境下、上昇基調で推移しました。特に、トランプ新大統領が公約に掲げる減税、規制緩和、インフラ投資強化によって経済成長が加速するとの見方が広がり、株価は高騰しています。

当社の米国株式運用サービスにおいては、IoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)、デジタル・ヘルス等、様々な分野でイノベーションが活性化していることから、創業来提携するRS Investments(以下、RSI)が運用を担う米国中小型株式ファンドにとっては良好な投資環境となっています。例えば、バイオ医薬品分野では、遺伝子解析技術の飛躍的な進歩を背景に「バイオ革命」が進行しており、がんを始め難病根治に向けた治療薬の開発が加速しています。そうした有望新薬を開発する中小型バイオ関連企業への投資機会を提供すべく、RSIが運用する公募投資信託“USバイオ・ベンチャー(限定追加型)”を2017年2月に設定しました。

また、低金利環境が続く中、中長期的に高リターンを狙えるプライベート・エクイティへの投資意欲は世界的に旺盛です。2016年末にファイナル・クローズとなったHorsley Bridge Partners社が運用する小型バイアウト・ファンド・オブ・ファンズには、日本人投資家からも過去最大のコミットメントをいただきました。同じく当社が長年提携するCrosslink Partners社が2017年中に設定予定の第8号ベンチャー・ファンドについても、投資家からの引き合いが非常に強い状況です。

当社の債券及びマルチ・アセット運用サービスにおいては、2016年8月に日本での独占的な業務提携契約を締結したVictory Capital Management社(以下、Victory社)との提携第一号案件として、同社傘下の債券投資専門ブティックINCOREのモーゲージ証券チームが運用する私募投資信託“米国政府機関保証短期債券ファンド”を、2016年10月に設定しました。当ファンドは、その基となる米国ミューチュアル・ファンドが長年に亘って全米トップクラスのパフォーマンス実績を誇り、金利上昇期においてもインカム収入を中心に安定的な収益獲得が期待できる為、金融機関等から高い関心を集め、設定後数ヵ月で200億円以上の残高に達しています。

一方、自社運用では、投資妙味が薄れた国内債券投資の代替商品として2016年7月に私募投資信託“欧州国債ロング・ショートファンド”を、続いて10月には金融機関の日銀当座預金の代替商品として私募投資信託“キャッシュ・マネジメント ファンド”を設定し、自社運用の残高は2016年度末に1,000億円を超えています。尚、2017年度初に当該自社運用を担当する「委託運用部」の名称を「グローバル資産運用部」へと変更しました。同部では、国内外の幅広い資産クラスを投資対象に、独自に開発したクオンツモデル等を活用する運用商品の開発に注力します。

当社は、高品質なクライアント・サービス提供という当社独自のプラットフォームの上に、自社及び提携する米国の専門ブティックが運用する優れた商品群を取り揃えた、日本初の本格的なマルチ・ブティック型運用会社として大きな一歩を踏み出しました。2017年度は、Victory社傘下の専門ブティックによるストラテジックベータ戦略、米国転換社債戦略を始め、複数の魅力的な投資戦略を投資家の皆様に提案していく予定です。

また、当社の成長には、次世代を担う若く優秀な人材を自ら発掘し育成することが必要不可欠と考え、2011年度より独立系運用会社としては異例となる新卒採用を行って参りました。既に新卒第一期生が日本株式運用部のアナリストとして活躍する等、非常に貴重な戦力となっています。2017年度は新たに2名が入社し、2018年度の採用活動にも現在着手しております。

資産運用業界では、フィデューシャリー・デューティー(受託者責任)の重要性が益々高まっていますが、当社は1998年1月の創業時から、独立系運用会社として顧客第一主義の下で、投資家本位の運用商品・サービスの提供に努めてきました。2017年度も「顔の見える、そして真にクオリティの高いサービスを提供する」運用会社として、投資家の皆様のご期待にお応えすべく、社員一同全力で取り組んで参る所存です。

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